人間関係における価値観とは? – アンケート分析から見える傾向
日々の生活や仕事において、人との関わり方は非常に重要です。今回、私たちは「他人とのかかわり方に関するアンケート」を実施し、人間関係の価値観と性格特性(ビッグファイブ)や性別、年齢、職業などとの関連性を分析しました。
その結果、人それぞれが持つ「人間関係の価値観」には明確な傾向があることが分かりました。今回は、その結果を分かりやすく解説していきます。
調査概要
- 調査項目:「あなたの人間関係で、一番近い考え方はどれですか?直感的にお答えください。」というアンケートを実施。
- 回答形式:「分からない」「まず相手のために動く」「お互いに公平であることを重視する」「自分が得することを優先する」「状況を見守り、必要があれば行動する」の五つの中から選択。
- 対象:「BIG5-BASIC」を利用した2949人(すべての回答に正しく記入した方が対象)。
- 調査期間:2024年1月28日~2月7日。
調査の目的は、他人とのかかわり方に関する性格傾向を、ビッグファイブ理論(外向性、協調性、勤勉性、情動性、開放性)を使って分析することです。
どんな価値観の人が多いのか?
アンケートでは、次の5つの選択肢を用意しました。
- 「まず相手のために動く」(ギバー)
- 「お互いに公平であることを重視する」(マッチャ―)
- 「自分が得することを優先する」(テイカー)
- 「状況を見守り、必要があれば行動する」(オブザーバー)
- 「分からない」
この回答と、ビッグファイブ特性(性格の5つの主要な側面)との関連を分析した結果、次のような傾向が見られました。
ビッグファイブ特性との関連性

「まず相手のために動く」人の特徴(ギバー)
- 協調性が最も高い → 他者との調和を大切にする
- 外向性が高め → 人との関わりを好み、社交的
- 情動性は平均的 → 精神的に安定し、冷静な判断ができる
➡ 思いやりが強く、人間関係の調整役になることが多いタイプ
「お互いに公平であることを重視する」人の特徴(マッチャ―)
- 協調性は平均的 → ルールやバランスを意識する
- 勤勉性が高い → 計画的で責任感がある
➡ リーダータイプで、公正な判断を大切にする人が多い
「自分が得することを優先する」人の特徴(テイカー)
- 協調性が低め → 自分の利益を最優先する
- 外向性が高め → 積極的で自己主張が強い
- 勤勉性はやや低い → 効率的な選択を好む
➡ 競争心が強く、ビジネスや営業職に向いているタイプ
「状況を見守り、必要があれば行動する」人の特徴(オブザーバー)
- 情動性が最も高い → 冷静で感情のコントロールが得意
- 勤勉性は平均的 → 効率を考えた行動ができる
➡ 慎重派で、リスク管理が得意なタイプ
「分からない」と答えた人の特徴
- 全体的にスコアが低め → 明確な価値観を持っていない
➡ 自己認識が弱く、環境に流されやすいタイプ
性別・年齢・職業ごとの傾向
性別による違い
- 女性は「まず相手のために動く」(ギバー)が多い
- 男性は「自分が得することを優先する」(テイカー)が多い
➡ 女性は人間関係の調整役、男性は成果志向の傾向がある
年齢による違い
- 若年層(15~19歳)は「分からない」の割合が高い → 価値観が未成熟
- 30~40代は「お互いに公平であることを重視する」(マッチャ―) → 社会経験の影響
- 50代以上は「状況を見守り、必要があれば行動する」(オブザーバー) → 慎重な対応を重視
➡ 年齢が上がるほど、慎重な姿勢をとる人が増える
職業ごとの違い
- 公務員:「状況を見守り、必要があれば行動する」が最多 → 安定志向
- 会社員(正社員):「お互いに公平であることを重視する」(マッチャ―)が多い → 組織内の調和を意識
- 会社役員・経営者:「まず相手のために動く」(ギバー)が最多 → リーダーシップが求められる
➡ 職業ごとに求められる価値観が違う
まとめ
今回のアンケート分析から、人間関係に対する価値観は以下の要因によって異なることが分かりました。
ビッグファイブ特性と密接に関連している
・協調性が高い人は「まず相手のために動く」(ギバー)
・情動性が高い人は「状況を見守り、必要があれば行動する」(オブザーバー)
・外向性が高い人は「自分が得することを優先する」(テイカー)
・勤勉性が高い人は「お互いに公平であることを重視する」(マッチャ―)
・自己認識が低い人は「分からない」と回答しがち
性別・年齢・職業によっても傾向が変わる
・女性は協調性が高く、男性は競争心が強い
・年齢が上がるほど慎重な傾向が強くなる
・職業ごとに価値観が大きく異なる
このように、人間関係の価値観は性格だけでなく、社会的な環境や経験によっても形成されることが明らかになりました。
今後、このデータを活用することで、より適切なアドバイスやコンサルティングが可能になるでしょう。
あなたはどのタイプに当てはまりましたか?ぜひ、この記事を参考にして、自分の人間関係の価値観を考えてみてください!
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